お客様の声

独身時代に中古で購入した部屋は、住み続けて24年。新築時からは55年を迎えて、住み替えるタイミングなのかな、と思いました。

探し始めて気が付きましたが、やはりなかなか気に入った部屋はないんですよね。予算、周辺環境、間取りやマンションの雰囲気など、ピンとくる物件には出会うことができませんでした。そこで、それならこのマンションを終の住処として、思いきり自分好みの内装に変えて、より住みやすくリフォームしようと思い立ちました。

そもそも私がこのマンションを買った当時、住んでいた方からは『あなたの人柄が気に入った。この部屋にいあっている。』ということで、良い条件で譲っていただいたんです。南面の眺望、大人にとって住心地の良い広さと間取り、壁一面に設えられた本棚…この部屋のユニークな造りがとても気に入っていました。

眺めの良い南面の悪目立ちするサッシと梁、そしてベランダも何とかしたかったのですが、手が入れられない共有部。ベランダは無理でも、せめて窓枠をうまく隠せないか相談した結果、窓の手前に漆喰の壁を門のようにつくる、というアイデアに落ち着きました。仕上がってみると圧迫感もなく、見た目も機能性にもとても満足しています。

壁面本棚は上手に活かしていただき、階段は壁を壊して、むき出しの鉄骨に塗装。結果的に天井は〈躯体現し〉がしっくりきたので、そのままにしました。トイレには、たまたま私がアンティークショップで見つけたドアをつけていただいたり、使い勝手がよいルーバードアは再利用していただいたり、商売的には煩わしいだけの作業も気持ちよく、臨機応変に対応していただけたのがとても嬉しかったです。

今までは両親と子どもと3世代で住んでいた家ですが、今は夫婦と息子。娘の4人になりました。これから先のことを考えて、夫婦2人が年を取っても安心して暮らせる家を、今のうちに準備しておこうとリフォームを決意しました。

父がこの家をつくったとき私はまだ若かったので、多少意見は出しましたが、私にとっては今回が初めての家づくりです。妥協はしたくありませんでした。壁紙ひとつ決めるにも、サンプルを何度も取り寄せていただいて、それを壁にかざしながらイメージを膨らませました。細かいところから色々ご提案いただいてとても気に入り、あちこちに取り入れました。おかげで思い描いていたとおりの家づくりができました。

暮らしはじめてまだ2週間ですが、自分がつくった部屋に対する思い入れは強く、ちょっとした汚れも気になって以前よりも掃除するようになりましたね（笑）。ここでなら、安心して楽しく年を取っていけると喜んでいます。